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令和6年度認知症OTステップアップ研修

令和6年度認知症OTステップアップ研修を11月15日(金)19時より開催いたしました。

平日夜のオンライン開催でしたが、30名のご参加頂き、講師に宝塚医療大学 上城憲司先生をお招きし「認知症の人を介護する家族への支援」というタイトルでご講義頂きました。 

内容は、「家族支援の為の教育的支援」として、まずは中核症状と周辺症状、BPSDの捉え方、BPSD対応の基礎について、次に「家族支援の取り組み」として家族介護者の捉え方と研究、認知症カフェについてお話し頂きました。

中核症状と周辺症状確認後、BPSDへの対応として、薬物療法(新薬)と非薬物療法(作業療法)についての話があり、作業活動が集中・継続・習慣化できるようになればBPSDは出現しにくくなると、実際に行った手段としての作業療法例や、BPSD対応について、夕暮れ症候群や物盗られ妄想、拒否、不穏など、実際に目にすることも多いかと思う例についての具体的な対応をわかりやすく聞かせていただきました。

家族支援の取り組みについて、時期に応じた家族支援のポイントや認知症の家族介護者をどう捉えるかという話では、認知症家族介護者の心理的状況や対応によるBPSD増悪との関係性についてなど、家族支援の重要性を教えて頂きました。上城先生が実際にデイケアで行った家族支援プログラムの内容・結果のお話では、積極的な家族支援が、結果BPSDの改善に繫がったと聞くことが出来ました。最後に認知症カフェについて、家族・本人、当事者同士でしかできない共感の場であり、そのような場の提供も作業療法士としてできる家族支援の一つとして重要であると再認識することが出来ました。

実際の臨床現場では、必ずしも複数名の作業療法士が在籍しているわけではなく、作業療法士として認知症の対象者や家族にどう対応していくのか、その対応で良いのか等悩んでいるOTも少なくはないかと思います。私自身、今回の講義では実践例を通してBPSDへの対応や家族支援について理解を深めることができ、今後に活かしていきたいと思います。

宮崎市社会福祉協議会 介護認定調査事務所

東美由紀

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