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令和元年度「認知症アップデート研修」活動報告

 令和元年9月28日に、新富町総合交流センターにて「認知症アップデート研修」を開催しました。

 今回は、日南市立中部病院の岩切良太先生、大悟病院の押川真唯先生、協和病院の櫻川淳也先生、祇園デイサービスセンターの道本純子先生、若年性認知症支援コーディネーターの生田みい子先生に講義していただきました。
 
 講義1では、「世界と日本の認知症の問題と作業療法」ということで、岩切先生にご講義していただきました。世界と、日本の高齢化の現状と制度対策についてのお話に加え、日南市の地域に根差した活動を報告していただきました。認知症予防もですが、認知症になってからも安心して生活できるよう、疾患への理解を深める活動を自治体で行われており、OTの仕事の多様性についても学ばせていただきました。

 講義2では、「認知症の障害の本質と認知症原因疾患への理解」について、押川先生にご講義いただきました。高齢者を取り巻く、身体的・精神的変化についての情報が整理され、認知症の病態についての理解が深まりました。そこから、障害だけではない、環境やその人の人ととなりへの視点の大切さを含めた視野の広さの重要性を改めて学びました。

 講義3では、「BPSDの原因・背景および障害構造の理解」について、櫻川先生にご講義いただきました。対象者の問題と思われる行動に対し、どうしてその行為に至ったか、対症療法ではない解決につながるまでの考え方について教えて頂き、それには多職種で原因について考え、情報を共有して対処していくことが大切であると学ばせていただきました。

 講義4では、「認知症作業療法におけるアセスメントとマネジメント」について、道本先生にご講義いただきました。情報収集から、評価・マネジメントまでの一連の流れをイメージしやすい丁寧な説明をしていただきました。認知症評価票のそれぞれの特徴や、使いやすさ、おすすめなどが解りやすく解説していただきました。また、普段自分が行っていることで、足りない部分を発見でき気づきの多いお話でした。

 講義5では、「若年性認知症と現状と課題」について、生田先生にご講義いただきました。受講者の中で、お仕事の内容までは存じておらず、今回お話が聞けることを楽しみにされている方が多かったです。同じ認知症でも、発症年齢が若いという事で生活の障害が多く、生田先生がその方々を見て、話してきた対象者の様子がイメージでき、自分だったらOTとしてどう関われるかと、考えながらお話を聞かせていただきました。
 
今回の研修にご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。終了後のアンケートにも沢山のご意見をいただき、これからの活動に繋げていきたいと考えています。

                           西都病院 筒井瑞紀

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