平成28年7月30日(土)、宮崎市のホテルスカイタワーにおいて宮崎県リハビリテーション専門職協議会主催(宮崎県からの委託事業)の「リハビリテーション専門職活用における介護予防機能強化推進事業講演会」が開催されました。当日はPT・OT・ST合わせて143名の参加がありました。
内容としては岡山県津山市役所こども保健部健康増進課の安本 勝博氏の講演と、宮崎県福祉保健部長寿介護課の与那嶺 佑樹氏の行政説明がありました。
講演頂いた安本氏は作業療法士として津山市役所に勤務される傍ら、厚生労働省の「地域づくりによる介護予防推進支援事業」の広域アドバイザーも務めていらっしゃいます。今回の講演でも、リハ専門職に対しての厚生労働省(=国)のメッセージを、笑いを交えながらの軽妙な語り口でしたが、結構辛口でお話しされました。いわく「やってあげるからの卒業を!」「短期集中・改善型の仕事をしないと生き残っていけない!」「自立支援に役立ってほしい!」「社会参加の場に必ずつないでほしい!」「生活行為課題の解決を!」など。私たちリハ専門職は、医療・福祉の場面で専門性を生かして貢献していると考えていますが、現在の地域包括ケアの観点から考えた時、行政の視点からみるとまだまだ十分ではないということだと感じました。
与那嶺氏のお話は、県が進めている「平成28年度 ちいきの力・介護予防推進事業」の概要についての説明でした。高齢化社会に向けて、地域での介護予防事業において県のリハ専門職に対する強い期待を感じました。
作業療法は、その専門性からみて対象者の生活を支援するということは得意分野だと思います。ただ、すべての作業療法士が自分の働いている場所から、その方の地域生活までを視野に入れて支援出来ているかと言えば、まだまだ十分ではないように感じます。第三者からみても「作業療法と言えば生活支援のプロ!」といわれるように頑張っていかないとと改めて感じた研修会でした。 (津輪元)